中国武術において各門派により多少の違いはありますが、力を発する動作（発勁）は地面を蹴る力が膝から腰に伝わり、背中を通って肩⇒肘⇒手首⇒拳（掌）へと力を増幅させながら伝わり発することをいいます。
放鬆が出来ている状態では、足から手に力を伝達し増すことができますが、筋肉が緊張した状態だと、筋肉の抵抗でどんどん勁力は減ってしまい、拳（掌）にきた時には何もなくなってしまい、最終的に手打ちの猫パンチになってしまいます。
放鬆した状態で力を発する練習の初期段階では、必ず打撃力が低下してしまいます。
当然のことながら、力を入れず緩めた状態で行うためと、勁力の伝え方に身体が慣れておらず全身の動きが一致（連動）されていないためです。
この練習はとても忍耐のいる練習で、習得にも時間がかかります。
しかし、中国武術を学ぶ上で避けて通れない放鬆を習得し、更に練り上げていくと恐るべき破壊力が身につくことも事実です。
また、放鬆から得られるものは、打撃力だけでなく防御力にも効果があり、更に心身の状態を把握出来るようになるなど、良いことが多々あります。
重複しますが、放鬆の練習は站樁功のように地味で辛く、効果も直ぐには得られないため諦めてしまいがちですが、辛さのその先にある中国武術の素晴らしい世界を是非体感して頂きたいと思います。
もし、打撃力だけに特化するのであれば筋トレをし、体重を増やし、巨漢になれば放鬆を身につけなくても相手を制圧することが出来るのではないでしょうか？
しかし、これでは中国武術を学ぶ意味すらなくなってしまいますが・・・。
精華武術會の活動内容は下記のメディアでも発信していますので、ぜひご覧ください。
Home page YouTube Facebook Instagram Contact
コメント